「い、いたの? 幽霊が」「だぁれもいなかっただすやん! ガタゴト音はしてたのに、人っ子一人! しかも倉庫には、あるはずのないおれの枕やお菓子の箱が落ちてて......。 これは絶対幽霊の仕業だすやん!」「それは確かに奇妙だな」 バッファローの証言を最後まで聞いたドフラミンゴは、真剣そうに頷きながらチラリとローを見やった。 その視線に気づいたローは、ずっしりと胃のあたりが重たくなる感覚を抱き、低くうめいた。 そんなローの様子に気づいているだろうに、ドフラミンゴは小さく笑い声をこぼしながら椅子から立ち上がり、ゆっくりと靴音を鳴らし歩き始めた。「なるほど、たしかに人のいない倉庫から物音がして、あるはずのない物がそこにあった。 ...... 幽霊かどうかは別として、おれはなんらかの能力者の仕業じゃねェかと考える」「能力者? それって敵がこの船にいるってことですか?」「フッフッフ! さあ......、どうかな。 お前はどう思う?」 ローの背後まで歩み寄ったドフラミンゴは、ローの肩へ手を置いて意味深に問いかける。 全てを理解しているような微笑みを見上げ、ローは渋い表情を浮かべながら首を振った。「...... 非常に言いにくいが、それも、多分おれだ」「えっ、ローの?」 ローは無言のままROOMを展開し、椅子と共同部屋にある自分の本を入れ替えて見せるる バサリと床に落ちた本を見るなり、バッファローは目を丸くして「これだすやん!」と大声で叫んだ。「すごーい! ローの能力って物を動かすだけじゃないんだ!」「なーんだ。 全部ローの能力ってことなら、幽霊はいないってことだすやん。 人騒がせな能力だな」 口々に話しかけてくる二人に、ローはきまり悪く顔をそらした。「フッフッフ! つまり、この幽霊騒ぎはローの能力によるものってことだ。 幽霊なんざいねェし、知らねェ能力者が船に紛れ込んでいたってわけでもねェ。 二人とも安心しろ」 話をまとめるドフラミンゴに、二人は元気な返事をした。 そしてベビー5は配膳の作業へ戻り、バッファローは前菜をつまみ食いするべくそうっと皿へ手を伸ばしている。
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